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Posted by庵乃音人

御朱印うずまき(30) 滋賀・医王寺

庵乃音人

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医応寺

いわゆる湖北地方。
高月・木之本地区には、心癒される美しい十一面観音が多い。

高時川の上流にある大見という集落。

本当にカーナビ、あってるのか?と不安になるような川沿いの細く暗い道を蛇行し、
(木立に囲まれた暗い道を一人黙々と歩いている青年を目撃し、
ようやくこの先にも集落があるんだなと胸を撫で下ろした次第)
橋を渡った先に、お寺はあった。

IMG_7100.jpg

濃い緑に包まれた、小さなお堂。

あらかじめ予約をし、約束した時間の通りに訪れたのだが、待てど暮らせど世話役の方は現れない。

電話をすると、「ああ、着きましたか? 今行きますから」と明るい声。
無駄足に終わらずにすみそうだと、またも胸を撫で下ろす。

そんなところに、さきほど目撃した青年がふらりと現れた。
いぶかしげに庵乃を見たり、錠のかけられたまま中も見えないお堂をきょろきょろ。

同じ時間に拝観の予約をしていたのかと思って声をかけるとそうではなく、
旅でこの地を訪れたため、どんなお寺か見てみたくて、
ガイドのチラシを片手にやってきたとのこと。

うーむ、無謀だ(笑)。

はっきり言って、外から見るだけでは、
お堂の建物マニアとかなら別かも知れないが、さほど面白みはない。
少なくとも、お堂の中にいらっしゃる観音様を拝みたいばかりにここを訪れた庵乃は
そう説明し、一緒に見ようと青年を誘った。

「いやあ、ラッキーだったな、オレ」と青年。
そう。メチャメチャラッキーだったぞ、青年よと私も思った。

やがて世話役の方が到着し、ようやく戸を開けてくれた。

お堂の中は畳敷き。
最奥に厨子がある。

そして厨子の扉を開けてもらい、やっとお会いできたのが、こちらの観音様。

IMG_20151115_0004.jpg
(画像は同寺で購入した生写真の一枚より)

前の日記にも書いたが、はっきり言って実物から受ける
気圧されるような感動は、とても写真では伝わらない。

ご存じの方も多いと思うが、こちらの仏さまは
井上靖の小説『星と祭』(娘を失うという深い傷を心に負った主人公が、
ひょんなことから湖北に伝わる十一面観音様たちのことを知り、
秘仏だったりなかなか拝むことができなかったりするそれら観音様と次々に
出逢いを果たすことで、悲しみの縁から立ち直っていく物語。私もとても好きです)
にも登場する観音様。

厨子の脇にも、しっかりと『星と祭』初出版時の貴重な本が飾られていた。

同作では、清純な乙女の姿をモデルにした観音様、といった描写がされ、
作中の主人公がとても感動する様子が描かれているが、
ほんと、生でお目にかかったこの仏さまはとても美しかった。

柔らかな表情で微笑んでおられ、肉感的な厚い唇は意外にセクシーだ。

「きれいな仏さまですね」
世話役の方(初老の男性)に思わず言うと、
「そうでしょ。みなさんにそう言っていただけます」
と、とても誇らしげに微笑んだ顔が忘れられない。

現在は二十数戸の世帯で持ち回りで管理をしているらしいが、
この集落のみんなの誇り、といった喜びめいたものが沸々と伝わってきて、
つい一緒に仏さまを見上げたものだった。

旅は道連れ。
拝観後は、見知らぬ青年を車に乗せ、次に行きたいと思っていたというお寺まで連れていってやる。

大学生ぐらいかと思ったが社会人で、
勤めていた会社から転職し、新しい会社での生活を始める前のリフレッシュに
湖北地方を訪れたという。

がんばれ青年、と手を振って、次の寺で別れた。

きみは相当運のいい青年であるぞ。
もっとも、手持ちの運のかなりの量は、この日のラッキーな出来事で使ってしまったかも知れないが。
 
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最終更新日2015-11-15
Posted by庵乃音人

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